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Pythonで実装されたジオイド補正ツール

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Pythonで実装されたジオイド補正ツール

Pythonで実装されたジオイド補正ツール



このツールは、国土地理院が提供するジオイド計算ツールと同じ精度と機能を持ちながら、Pythonで実装されたバージョンです。
測量やGIS(地理情報システム)を利用する専門家から、地理データの精度を向上させたい研究者まで、誰でも手軽に使えるよう設計されています。



ツールの特徴



  • 高精度: 国土地理院の公式ツールと同等のジオイドモデル(GSIGEO2011)を利用し、正確なジオイド補正値を提供します。

  • Python実装: 簡単にカスタマイズ可能で、Python環境でのスクリプト実行が可能です。

  • リアルタイム計算: 双一次補間法を使用し、瞬時に補正値を算出します。



ツールの使い方



  1. Python環境でスクリプトを実行します。

  2. ジオイドデータファイル(例: gsigeo2011_ver2_2.asc)を指定します。

  3. 緯度と経度を入力して、結果としてその地点のジオイド補正値を表示します。



ソースコードの解説



以下は、このツールの主要な機能を実装したPythonスクリプトです。公式ツールと同じデータを使用しながら、ユーザーが理解しやすいようにコードを整理しています。
このスクリプトは、ジオイドデータの読み込み、緯度・経度の格子点の計算、そして双一次補間法による補正値の計算という3つの主要な部分で構成されています。



1. ジオイドデータの読み込み


スクリプトは、国土地理院のデータファイルを読み込み、NumPy配列に格納します。



import numpy as np

def load_geoid_data(file_path):
data = []
with open(file_path, 'r') as file:
next(file)
buffer = []
for line in file:
row = [float(value) for value in line.strip().split()]
buffer.extend(row)
if len(buffer) == 1201:
data.append(buffer)
buffer = []
if len(data) != 1801:
raise ValueError("データの行数が不正です")
return np.array(data)


2. 緯度と経度の格子点の計算


緯度と経度の格子点を計算し、配列として返します。



def calculate_lat_lon():
latitudes = np.array([20.0 + (i - 1) * (1.0 / 60.0) for i in range(1, 1802)])
longitudes = np.array([120.0 + (j - 1) * (1.5 / 60.0) for j in range(1, 1202)])
return latitudes, longitudes


3. 補正値の計算


双一次補間法で指定した緯度と経度の補正値を計算します。



def interpolate_geoid_value(lat, lon, geoid_data, latitudes, longitudes):
if lat < 20 or lat > 50 or lon < 120 or lon > 150:
return 999.0000
i = np.searchsorted(latitudes, lat) - 1
j = np.searchsorted(longitudes, lon) - 1
Z11 = geoid_data[i, j]
Z12 = geoid_data[i, j + 1]
Z21 = geoid_data[i + 1, j]
Z22 = geoid_data[i + 1, j + 1]
if 999.0000 in [Z11, Z12, Z21, Z22]:
return 999.0000
t = (lat - latitudes[i]) / (latitudes[i + 1] - latitudes[i])
u = (lon - longitudes[j]) / (longitudes[j + 1] - longitudes[j])
Z = (1 - t) * (1 - u) * Z11 + (1 - t) * u * Z12 + t * (1 - u) * Z21 + t * u * Z22
return round(Z, 4)


実行例


ユーザーが緯度と経度を入力し、補正値を計算するコード例です。



input_coordinates = input("緯度と経度をカンマ区切りで入力してください(例: 35.0, 135.0): ")
try:
lat_str, lon_str = input_coordinates.split(',')
lat = float(lat_str.strip())
lon = float(lon_str.strip())
geoid_data = load_geoid_data('gsigeo2011_ver2_2.asc')
latitudes, longitudes = calculate_lat_lon()
geoid_value = interpolate_geoid_value(lat, lon, geoid_data, latitudes, longitudes)
print(f"緯度 {lat}, 経度 {lon} のジオイド補正値: {geoid_value}")
except ValueError:
print("入力形式が正しくありません。緯度と経度はカンマ区切りで数値を入力してください。")



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